
「専門学校と大学、どっちに進学しよう?」
「専門学校を卒業しても、大卒と同じように評価してもらえるの?」
進路を考えるなかで、こうした疑問や不安を感じている人もいるのではないでしょうか。
進路選択で迷っているなら、ぜひ知っておきたいのが「高度専門士」という称号です。4年制の専門学校のなかで、一定の条件を満たした課程を修了すると取得でき、卒業後の進路の選択肢が大きく広がります。
本記事では、高度専門士の仕組みや取得するメリットや、4年制専門学校を選ぶ際のポイントまで詳しく解説します。専門学校への進学を考えている人や、将来の進路選択で迷っている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
記事の概要
高度専門士とは

高度専門士とは、文部科学大臣が認めた4年制の専門学校を卒業し、文部科学省が定める要件をクリアした人に与えられる称号です。専門分野の知識を4年間かけて深く学び、実習や演習を通じて実践的なスキルを身につけたことの証明であり、4年制大学の学士とほぼ同等の学歴として位置づけられています。高度専門士の称号があることで、就職活動では応募できる企業や職種の幅が増え、卒業後はさまざまな進路を目指すことができます。
高度専門士の称号を得るためには、以下の条件を満たした専門学校を卒業する必要があります。
- 修業年限が4年以上
- 総授業時数が3,400単位時間(124単位)以上
- 体系的に教育課程が編成されていること
- 試験等による成績評価と、その評価に基づく課程修了の認定を行っていること
高度専門士と専門士の違い
専門学校の卒業時に得られる称号には、専門士と高度専門士の2種類があります。それぞれの違いを見てみましょう。
具体的な違いは以下の通りです。
| 高度専門士 | 専門士 | |
|---|---|---|
| 必要な修業年限 | 4年以上 | 2年以上 |
| 必要な総授業時間 | 3,400単位時間以上 | 1,700単位時間以上 |
| 相当する学位 | 学士 | 短期大学士 |
| 進学の選択肢 | 大学院進学が可能 (別途条件あり) |
大学編入が可能 |
専門士は、2年以上の課程を修了すると付与される称号で、短期大学士に相当するものとして認められています。大学への編入資格が得られます。
高度専門士は、専門士と比べて学ぶ期間が2倍になる分、より深い専門知識と実践力を身につけることができ、卒業後の進路の選択肢も広がります。
高度専門士と学士の違い
「高度専門士と大学の学士は、どう違うの?」と疑問に思う人も多いでしょう。高度専門士と学士はどちらも4年間の学びを経て得られるものですが、教育の特徴には大きな違いがあります。
具体的な違いは以下の通りです。
| 高度専門士 | 学士 | |
|---|---|---|
| 教育の特徴 | 特定の職業分野に特化した実務教育 | 一般教養や専門分野を組み合わせた総合的な教育 |
| 称号を取得できる学校 | 専門学校 | 大学 |
| 授業の特徴 | 現場実習や演習など、仕事に直結する授業 | 講義やゼミ、研究活動 |
学士は大学で取得する資格です。大学では、歴史や文学、科学などさまざまな教養科目を学びながら、自分の専門テーマを研究していきます。一方、高度専門士が取得できる専門学校では、将来なりたい職業に必要な技術や知識を学びます。現場での実習や演習が多く、卒業後すぐに仕事で活躍できる力を身につけることを目指します。
高度専門士を目指すメリット

高度専門士を取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
就職や待遇面で大卒と同等の評価を受けられる
高度専門士を持っていると、就職活動でより多くの企業や職種に挑戦できるようになります。
企業のなかには、募集要項に「大卒または同等の学歴」という応募条件を設定しているところがあります。高度専門士はこの「同等の学歴」に該当するため、専門士が満たせない応募条件をクリアできることがあります。
ただし、高度専門士を「大卒同等」とみなすかどうかは、企業によって判断が異なる場合があるため、志望企業の募集条件を事前に確認することをおすすめします。
即戦力として専門性の高い仕事につける
高度専門士は、4年間にわたり特定の分野を集中して学んできたことを、証明してくれる資格です。
独学やオンライン講座などで知識を身につけることもできますが、就職活動では「どこでどう学んだか」を客観的に企業に伝えなければなりません。高度専門士を取得すれば、認定された学校でカリキュラムに沿って学び、実習で実際に体験しながら技術を身につけてきたことを証明できます。企業からは「入社後すぐに現場で活躍できる人材」として見てもらいやすく、専門性が求められる仕事につくうえで大きな強みになります。
卒業後に大学編入や大学院進学も目指せる
高度専門士を取得する際に、対象となる課程を修了していた場合は、大学院に進学する資格を得られます。
専門学校で学んだあと、「もっと深く研究したい」と思ったときに、大学院という選択肢があることは心強いでしょう。専門士の場合は大学への編入が可能ですが、高度専門士なら大学院進学まで視野に入れられるため、将来の可能性がより広がります。
高度専門士を目指せる専門学校選びのポイント

高度専門士が取れる学校は複数ありますが、学べる内容や環境は学校によって違います。4年間しっかり学んで、希望の仕事につくためには、学校選びがとても大切です。ここでは、専門学校選びのポイントを紹介します。
産学連携プロジェクトがある
産学連携プロジェクトとは、企業と専門学校が協力して、実際の仕事の現場を授業に取り入れる取り組みのことです。その道のプロから直接指導を受けることで、現場でどのように仕事が進められているかを体験しながら、プロの技術や考え方を学ぶことができます。
在学中から実践的な力を身につけられるだけでなく、プロジェクトでの経験や成果を、就職活動で自分の実力を示す材料として活用できることも大きなメリットです。企業とつながりのある専門学校だからこそできる貴重な学びの機会です。
現場実習が充実している
専門学校の大きな特徴のひとつが、実際の現場で行う実習が充実している点です。
授業で基礎的な知識や技術を学んだあと、実際の業務を体験する機会が数多く用意されています。現場実習では、授業だけでは学びきれない一日の仕事の流れや、現場で求められる動き方、スタッフ同士の連携などを実際に体験しながら学べます。
4年制の専門学校は学ぶ期間が長い分、実習にあてられる時間も多くなるため、卒業するまでにより多くの現場経験を積むことができます。専門学校を選ぶ際には、現場実習がどれくらいの期間行われるか、どのような実習先があるかをしっかり確認しておきましょう。
現場レベルの設備で学べる環境がある
専門学校を選ぶ際には、実際の現場で使われているような本格的な設備が整っているかに注目しましょう。
在学中から本格的な設備に触れておくことで、就職後もスムーズに仕事を始められます。また、設備の数が学生数に対して十分に用意されているかも重要なポイントです。設備が少なくて順番待ちが多いと、自分が実際に操作して学べる時間が短くなってしまい、十分なスキルが身につきません。
オープンキャンパスや学校見学で実際に教室や実習室を確かめておきましょう。
卒業生の就職実績・進学実績が豊富にある
専門学校を選ぶうえで、卒業生がどのような進路に進んでいるかは必ず確認しておきましょう。
就職率の高さだけでなく、卒業生が専門学校で学んだことを活かせる仕事についているかにも注目することが大切です。就職に強い専門学校は業界とのつながりが深く、その学校だけに届く求人情報を持っていることも少なくありません。
就職先の企業名だけでなく、具体的にどんな職種に何人が就職しているかまで確認しておくと、自分の将来をより具体的にイメージしやすくなるでしょう。
高度専門士を取得できる専門学校で将来の可能性を広げよう

高度専門士は、専門分野の高度な知識と実践力を身につけたことを証明する、文部科学省が認めた称号です。大卒とほぼ同等の評価を受けられ、大学院進学の道も開かれるなど、卒業後のキャリアの幅を大きく広げてくれます。
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