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麻薬探知犬とは?麻薬探知犬ハンドラーになる方法や東京ECOの授業内容を紹介

探知犬プロジェクト

「麻薬探知犬って、どんな仕事をしているの?」
「麻薬探知犬ハンドラーになるには、どうすればいいの?」

麻薬探知犬を見て、犬と一緒に仕事ができる麻薬探知犬ハンドラーに興味を持った人も多いのではないでしょうか。

本記事では、多くのハンドラー(訓練する人)を輩出してきたTCA東京ECO動物海洋専門学校が、麻薬探知犬ハンドラーの仕事や必要な資格、なり方を紹介します。

探知犬をトレーニングする授業風景もお伝えしているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

麻薬探知犬とは?

麻薬探知犬とは?

麻薬探知犬は、入国旅客の手荷物や輸入貨物、郵便物などと一緒に、麻薬や覚醒剤などの不正薬物が国内に持ち込まれていないか、検査するのが仕事です。

日本に初めて麻薬探知犬が導入されたのは、昭和54年6月。米国税関の協力のもと、東京税関に麻薬探知犬2頭を迎え入れたのが始まりです。

麻薬探知犬として使われているのは、ジャーマン・シェパード、ラブラドール・レトリバーの2種類です。

港や空港、国際郵便局などで、人の何百倍も優れている嗅覚を利用し、大量の検査対象物から不正薬物を効率的に探し出します。

不正薬物を見つけると麻薬探知犬はその場に座り、一緒に行動している麻薬探知犬ハンドラーに知らせ、押収のお手伝いをします。

財務省の令和5年度行政事業レビューシートによると、麻薬探知犬が令和4年に摘発した不正薬物件数は1,044件。7年連続で、1トン以上の持ち込みを阻止しています。

不正薬物の持ち込みを未然に防ぎ、日本の安全を守る重要な仕事を任されているのが、麻薬探知犬です。

参考:財務省 令和5年度行政事業レビューシート

麻薬探知犬ハンドラーになるには?

麻薬探知犬ハンドラーになるには?

麻薬探知犬ハンドラーになるのに、特別な資格は必要ありません。

ただし、働く場所や活躍する場所によっては資格の取得が必要になる場合もあるため、順番にご説明します。

税関で働くためには国家公務員資格の取得が必要

税関で勤務する場合には、国家公務員採用試験一般職試験(大卒程度)、もしくは一般職試験(高卒)の合格が必須です。

国家公務員試験に合格し、麻薬探知犬と仕事をする「監視部 麻薬探知犬管理室」に配属されると、約4か月間、候補犬と一緒に不正薬物を探す訓練が始まります。

麻薬探知犬の養成には資格は必要ない!

税関で麻薬探知犬が活躍するためには、探知犬としてのトレーニングを日ごろからおこなっていく必要があります。そのため、麻薬探知犬は税関で働く前に、訓練所での訓練を経て、税関で働くことになります。

麻薬探知犬と関わる仕事は、探知犬ハンドラーだけでなく、探知犬の養成所で犬の訓練をする指導者としての仕事もあります。後者の場合、税関に勤務するわけではないため、国家資格は必要ありません。

養成所でおこなう訓練は、硬く巻いたタオル(ダミー)を探すことから始め、慣れてきたら麻薬のにおい付きのタオルを入れた箱とダミーを紐でつなぎ、多数の荷物の中から探せるようにしていきます。

また、訓練においては意思疎通の図り方や、飽きずにタオルを探してもらう方法など、犬の扱い方や正しい基礎知識も必要となります。

ハンドラーや、養成所での指導者として働くために必要な知識を学ぶ方法は、麻薬探知犬ハンドラーと似た仕事「空港探知犬ハンドラー」の記事で紹介しています。ハンドラーに向いている人や1日の仕事なども紹介しているため、詳しい内容を知りたい人は、以下の記事もあわせて参考にしてください。

空港探知犬ハンドラーになるには?仕事内容や就職先、将来性などを公開!

東京ECOの「探知犬育成プロジェクト」授業の紹介

東京ECOの「探知犬育成プロジェクト」授業の紹介

TCA東京ECO動物海洋専門学校のドッグトレーナー専攻では、「探知犬育成プロジェクト」といった授業がおこなわれています。

授業の内容は、「災害救助犬」「爆発物探知犬」、そして「麻薬探知犬」の育成を通して在学生の技術向上を目指すもの。探知犬に関わる業界に精通した森脇和男先生よりご指導いただき、探知犬の育成にあたります。

探知犬を育成するためには、さまざまな臭いを覚えさせる必要があります

探知犬を育成するためには、さまざまな臭いを覚えさせる必要があります。

たとえば、爆発物探知犬のトレーニングの場合は火薬のにおい、ガン探知犬トレーニングの場合は実際のガン患者の呼気を覚えさせ、においを嗅いだらご褒美をもらえるという訓練を繰り返します。このような訓練から、「においをあてるとご褒美がもらえる」と犬に認識してもらうことで、探知犬の育成を図っているのです。

また、災害救助犬の育成として、意図的に人間が隠れ、犬が捜索にあたる災害救助トレーニングもおこなっています。

麻薬探知犬の育成だけでなく、企業プロジェクトとして空港探知犬を育成

日々おこなっているこれらのトレーニングを通して、本校では、麻薬探知犬の育成だけでなく、企業プロジェクトとして空港探知犬を育成し、2021年に開催された「2020東京オリンピック・パラリンピック」や、2023年の「G7広島サミット」にも関わっています。

「2020東京オリンピック・パラリンピック」では、実働犬選定試験の際に活用していただくことになり、試験に合格した犬が大会期間中の警備にあたりました。また、校内での取り組みが評価され、期間中は東京駅・品川駅・大宮駅の3ターミナル警備補助の任務が本プロジェクト参加学生に与えられ、事件・事故0で任務期間を終了しました。

参考:テロや犯罪から社会を守る 「探知犬育成プロジェクト」

麻薬探知犬ハンドラーを目指すなら東京ECOのドッグトレーナー専攻がおすすめ

麻薬探知犬ハンドラーを目指すなら東京ECOのドッグトレーナー専攻がおすすめ

日本の安全を守る麻薬探知犬ハンドラーになるには、国家公務員資格を取得し、訓練に必要な犬の扱い方やトレーニング方法を知ることが大切です。

TCA東京ECO動物海洋専門学校のドッグトレーナー専攻では、麻薬探知犬ハンドラーに必要な動物行動学や、ドッグトレーニング演習などが学べます。

食事管理や栄養管理、健康管理、グルーミング演習など、一緒に仕事をする麻薬探知犬のお世話にかかせない基礎知識も、全て習得できます。

また、本校では近隣の飼い主さまから400頭以上のトレーニング犬をお預かりしているため、1年間で1人5頭以上の担当が可能です。

それぞれ犬種や性格の違う犬を担当できるので、実践に活かせる技術を身に付けられます。

「まだ、麻薬探知犬ハンドラーになるかどうか決められない」と、進路に迷っている場合でも安心してください。

本校では、将来の進路を決める足がかりになるよう、ドッグトレーナー関連の授業を体験できるオープンキャンパス個別進路相談会を開催しています。

参加料無料、服装自由と、気軽に参加できます。麻薬探知犬ハンドラーに少しでも興味が湧いたら、ぜひチェックしてみてください。

「まずはじっくり学校の内容を知りたい」という人は、1分で申し込みが完了する無料の資料請求もおすすめです。

麻薬探知犬ハンドラーになれば、誰もが安心して暮らせる環境作りのお手伝いができます。